薬剤師認定制度

医学や薬学は日々進歩しており、薬剤師も高度な知識や技術を求められています。そのため、薬学系の大学や団体、学会では特定の専門的な知識を持った薬剤師の資格を設立し、研修や試験等を行い、認定証を授与しおり、これを認定薬剤師制度と呼んでいます。

認定薬剤師を取得し、薬剤師に指導する役割を果たした上で更に研究活動等もできる能力がある場合、試験に合格すると専門薬剤師となることができます。しかし認定薬剤師の資格のみ持っている場合もありますし、認定薬剤師の資格を取ることなく専門薬剤師になることも可能です。認定薬剤師の種類をいくつか紹介します。

「がん薬物療法認定薬剤師」は5年以上の実務経験がある薬剤師が、がん薬物療法認定薬剤師認定試験に合格すると得ることができます。日本病院薬剤師会が制定しており、難易度の高い資格ですが、大変需要が高いため認定者数は1000名以上です。「感染制御認定薬剤師」も日本病院薬剤師会が認定しており、2006年に誕生しました。実務経験5年以上の薬剤師が認定試験に合格すると得ることができます。感染制御・感染防止に関する専門家で、大変種類が多い消毒薬や抗生物質の効果的な利用方法などに関する知識が求められます。

薬剤師の歴史

古来、日本の医療は投薬が中心でしたので、薬剤師という職業はなく、医師が薬を処方していました。しかし西洋では暗殺されることを恐れた王によって医師が薬局を持つことを禁止したため医薬分業が確立し、薬剤師という職業が確立しました。診断書を書く医師と薬の管理を行う薬剤師を分けることによって、不適切または過剰な投薬を防ぎ二重チェックを行うことで患者を守ることができます。

日本では明治の近代化によって西洋の医療制度を取り入れられ、「医制」によって定められました。現代日本での薬剤師の役割は薬剤師法によって定められており、調剤や医薬品の供給によって公衆衛生の向上・増進に貢献し、国民の健康な生活を確保することとされています。

日本で薬剤師になるためには学校教育法に基づいて6年制の薬学部を卒業し、薬剤師国家試験に合格しなければいけません。この試験に合格すると薬剤師名簿に登録申請し、厚生労働大臣によって免許をもらいます。2005年までに薬学部に入学した場合は4年制、2006年以降に入学した場合は6年制と変更があったため、2年間は薬剤師国家試験の合格者が大変少なくなりました。
また、2012年に誕生した6年制を卒業した薬剤師の多くは大病院や製薬会社に就職したため、調剤薬局やドラッグストアでは薬剤師が不足しています。また都市部に比べて地方での不足は深刻化しており、薬剤師確保のために好条件を提示しているところも多くあります。